駆け出しのシステムエンジニアは、プログラムを仕様書通りに記述するだけで精一杯になる場合も多いだろう。しかし、ある程度の経験を積んで行くと、単に仕様書を満たしたり担当範囲のみの仕事をこなすことに疑問を持ち始める人も少なからずいるはずだ。システムエンジニアとして常にクリエイティブな仕事を行っていくには、年代別に自身の課題を設定しておくとステップアップに繋がりやすくなる。

20代は若くて体力的にもまだ無理が利く時期なので、この時期は与えられた業務に全力で取り組む姿勢が大切である。全力で目の前の仕事に取り組み、自分自身を追い込むくらい打ち込むことで、真の適性や得意分野が見えてくるはずだ。そのため、20代は「自分がエンジニアとして何をしたいのか」を見極めて、その土台を形成する重要な期間と見なすと良いだろう。
さらに、上司や先輩の行動や指示をよく観察して、「自分ならばこうするだろう」「こうした方が上手くいくだろう」と自分なりに仮説を立ててみるのも効果的だ。こうすれば、自ら進んで仕事を行う意欲が湧いてくるだろう。

30代は専門分野に一層磨きをかけ、どんな場所でも通用するくらい実績を積み重ねる時期である。
次なるステージに求められるのは、人を動かしていく「マネジメント」の役割。技術職一本で生きていく道もあるが、40代でマネジメントができる人材になればエンジニアとして活路を見出しやすくなるはずだ。つまり30代は管理職を目指す上での準備期間とし、必要な訓練や相当の実績を積むようにすると良いだろう。